銅合金の世界 ~世の中の縁の下の力持ち~ 『半導体関連』

バッキングプレート
- バッキングプレートは、一言で言うと「隣接する金属を冷却するための機能を持った金属板」のことを指します。
- 銅を素材とすることが多く、薄膜製造の中でもスパッタと呼ばれる手法によって薄膜を形成する際に使用されます。
スパッタ
- スパッタ(英:Sputter)は、薄膜を成膜する方法の一つです。
- 真空装置内にスパッタリングターゲットと薄膜を形成したい基盤、アルゴンイオンを入れ、スパッタリングターゲットにマイナスの電圧を印加することでアルゴンイオンをスパッタリングターゲットに衝突させ、その衝撃でスパッタリングターゲットの材料の原子がはじき出され、基盤の表面に膜として降り注ぎます。
- 他の薄膜成膜の手法との違いとしては、大きな基盤でも短時間で均一に成膜できることが挙げられます。
バッキングプレートの素材選定および加工におけるポイント
- バッキングプレートにはスパッタリングターゲットの『固定』と『冷却』という役割が求められます。
- 熱伝導性に優れる銅が選ばれ、水路を通して冷却水を流すことでスパッタリングターゲットを冷却します。
- 水路の形状設計にも注意が必要であり、適切な水路を設計することで効率的な冷却が実現されます。
- 表面処理にも注意し、放熱性を高めるために凹凸を付けることがあります。